2010年度 社団法人 日立青年会議所


次世代未来室方針

 
 

次世代未来室担当

副理事長 有金 重幸

 

 子どもたちを取り巻く環境は時代とともに大きく変化しました。どの時代もそれぞれの時代が抱える特有の社会問題が存在したとは思いますが、現代の特徴は、子どもたちに限らず大人自身が抱える問題の多さ、複雑さではないでしょうか。昨今の犯罪率の低年齢化について、「近頃の若者は・・・」と大人は彼らを責める立場になることが多くなりがちでありますが、我々は、現代の大人が抱える問題、即ち子どもたちを取り巻く社会環境や家庭内の問題を認識せずして、子どもたちが抱える問題をともに考えることができるであろうかと考えます。子どもたちを育成するのは大人が作り上げた社会であります。従って、彼らの健全な人間的発達を望むのであれば、我々は、一つ一つ現代の子ども達を取り巻く環境の現実と問題を把握しなければならないと考えます。

 様々なメディアを通じた有害情報の氾濫や発達しつづけるゲーム機器の現代社会。子どもたちは親に聞かずともテレビやパソコン、携帯電話などから様々な情報を得ることができてしまいます。親や先生と呼ばれる方々への尊敬という二文字も薄れてきているのも否めません。さらには子どもたちが多様な情報を手にすることによって受ける影響よりも、むしろ親の情報観・社会意識の影響の方が大きいとも言われております。

 さらにはバブル崩壊により生活や老後への不安という問題も重なり共働きをせざるをえない家庭が増えているのは現実です。家庭内でのコミュニケーションが減り、親の過保護や子どもへの期待が不安定な家族環境を助長しているケースもあるのは事実です。

 これらの事を深く考え、子どもたちを夢と希望あふれる環境を導くために、今こそ私達大人が示さなければならない時なのです。

 現代の子どもたちは人とのコミュニケーションが苦手であります。私達は多様な人間関係を子どもたちに経験する機会を豊富に提供していくことが重要であり、人の荒波にもまれること、自己を表現すること、他人を受け入れること、人と交流すること、話し合うこと、葛藤すること、支え合うことなども生きる実感なのだという経験を彼らの周囲でもっと体験させなければならないと思います。

 私達、次世代未来室では、メンバー個々が高いハードルを持って一致団結し、精一杯子ども達の未来の為に活動してまいります。

メンバーの皆様、一年間ご支援、ご協力のほどよろしくお願い致します。